2011年7月28日木曜日

滞在二日目

7月27日 滞在2日目

朝8時半、稚貝まきの様子をみに坪田港に行きました。


港に10人くらい集まっていて、稚貝を育てている海産試験場からサザエとトコブシを積んだ船が来るのを待っているところでした。
沙梨のマスターがみんなに僕の事を紹介してくれました。
「三宅島大学」のことを知らない方が多かったので、ひと通り説明しました。僕は最終的に「島の事をいろいろと紹介してる人」という人物として知られました。

9時頃船が着きました。みんなで協力して荷をおろします。


ひとつの箱にサザエやトコブシが1万個ずつ入ってます


ぼくは「英丸」という船に乗せてもらいました。英丸の山田さん。民宿つくばのおじちゃんいわく、若くして島のエースらしいです。


稚貝をそれぞれの船に積んで出航!



英丸は三池港にトコブシをまきます。トコブシは岩の隙間に住む貝なので、酸素ボンベを背負って海底に潜り、ひと掴みずつ岩の下に入れていくそうです。


三池の漁場はかつてごつごつした岩場で、良質な天草がとれる場所だったそうですが、雄山が噴火して溶岩が海底まで流れ、海底が平らになってしまってから天草はほとんど採れなくなってしまったそう。
おまけにダムができてから、溶岩の泥流が海に流れるようになってしまって水が濁りやすくなってしまいました。昔は稚貝をまきに海に入るとそれを狙って魚が寄ってきたそうですが、いまはあまり来なくなったそうです。
天草が取れたころはそれだけで生計が立てられたみたいですが、いまは漁だけで生計をたてるのはむずかしく、みんな客商売や土木と兼業しながら生活しているそうです。島で唯一漁だけで生活しているのが「ゆうまる」という船の漁師さんで、小笠原諸島近くまでいって漁をしているそうです。



こちらはサザエの稚貝をまいている様子。トコブシは海に潜って撒きますが、サザエは船を走らせながら船上から撒きます。



そうしてトコブシとサザエを撒き終わって坪田港に戻ると11時半。
帰りは、一緒の船に乗っていたダイビングインストラクターのお兄ちゃんに民宿まで送ってもらいました。
東京ダイバーズセンターというお店の方で、三宅島に来る前は沖縄本島でインストラクターをしていたそうです。
国内でイルカと遊べる海は三宅島と御蔵島、小笠原諸島くらいだそうで、三宅島は割と行きやすくイルカと遊べる島として人気だそうです。また、噴火によって海底に流れた溶岩がアーチやトンネル状に固まってたりして、ダイビングスポットとしても面白いと言っていました。

溶岩が海底に流れて天草は採れなくなりましたが、面白いランドスケープをつくってくれたという面もあるんですね。
三宅島は、火山活動と生活との折り合いが面白いところだと思います。20年周期の噴火ごとにおそらく島民の生活のスタイル(日常)が更新されつつ、今に続いているのだと思います。噴火が10年周期だったらこの島は現在どういう在り方をしているだろう、と思いました。
僕は三宅島大学で"生活"を考えてみたいです。噴火→全島避難→帰島を体験しながら島に住んでいる人たちの生活から、僕たちは学べることがあるような気がします。そのために島のみんなの生活空間や、日ごろ無意識に実行していることなどを見出したいです。三宅島での生活を考えるための"生活のプラットフォーム"を三宅島大学の中につくってみたいと思いました。
溶岩で家が埋もれてしまったけど、ローンは払い続けているという話もありましたが、そのプラットフォームを、生活の要である"家"を使って考えたいです。



さて

お昼過ぎに民宿から伊豆避難施設に荷物を移動しました。

避難施設の裏に使われなくなった街灯が数本。西野達さんが喜びそう。


避難施設はソフトバンクの電波もインターネットも通じなかったので、ギャラリーカフェ「canon」で日記を更新しようと思って行ったんですが、あいにく定休日(水、木)でした。穴原さんのお父さんがいらしたので、インターネットが使える場所をさがすべく、神着に車で連れて行ってもらいました。ペンション「バロン」とダイバーズショップ・民宿「snapper」をあてに行ったのですが、バロンはお客さんが居るので入る事ができず、snapperにつくころにはもう6時近くになっていて夕食の支度中でした。結局インターネットは使えなかったのですが、「三宅島酒造」の駐車場で「free spot」というWi-Fiが飛んでるのを発見しました。どこが飛ばしているのかは分かりませんが。


そしてsnapperから歩いて避難施設まで帰り、ご飯をつくって食べ、いま日記を書いています。

小学校の調理室なみの大きな厨房で1人分のご飯を作って、100人以上は入りそうな食堂を1人で使ってご飯を食べていると、なんだかさみしい気持ちになりました。みんなで食べるご飯というのはやっぱりいいなあと思いました。

村上慧

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